ロンドン警視庁(スコットランドヤード)には、Black Museum(黒博物館)と呼ばれる博物館が存在する。
収蔵されているのはこれまでにスコットランドヤードが取り扱った様々な犯罪の資料だ。現場写真や実際に犯行に使われた凶器、絞首刑に使った縄など、ロンドンで起きた数々の事件の捜査資料や犯罪関係の資料が揃っているという。
イギリス犯罪コレクション
黒博物館には本当に沢山の有名事件の資料が揃っている。例えば、切り裂きジャックの犯行声明の手紙。From Hellと署名がある、犯人が被害者の臓器と共に送りつけたあの手紙だ。
暗殺に使われた傘なんてものもある。1978年9月、ブルガリア出身の作家ゲオルギー・マルコフはロンドン市内で毒物リシンを仕込んだ銃弾を撃ち込まれ、四日後に死亡した。犯行に使われたのは傘に偽装した空気銃だった。
他にも1983年に逮捕された連続殺人犯デニス・ニルセンが死体を煮込むのに使ったストーブ、2000年に起きたミレニアムドームでのダイヤモンド強奪未遂事件(警察は事前に情報を掴み、犯人を一網打尽にした)で使われた偽物のダイヤモンドなども展示されているそうだ。
また、かつて絞首刑に処された犯罪者のデスマスクや処刑に使った縄なども保管されているという。
行ってみたいけれど……
この博物館、最近日本でも藤田和日郎の漫画『黒博物館』シリーズで有名になった(とても面白いのでお勧め)。行ってみたいと思う人は結構いたのではないだろうか。
だが、ここは残念ながら一般非公開。世界各地の警察関係者や研究者だけが予約制で入ることが出来る。日本人で行ったことがあるのは片手で足りる人数というのがもっぱらの噂。
ちなみに2015年10月〜2016年4月まで、ロンドン博物館でここの収蔵物の一部を展示する特別展が開かれていた。
行きたかった……!
参考
Black Museum (wikipedia)
ロンドン博物館の黒博物館展に関する記事(英語) Daily Mailの記事。写真が沢山ある。