ウィーンの愚者の塔 病理・解剖学博物館

オーストリア・ウィーンにNarrenturm(狂人塔、愚者の塔という意味)と呼ばれる円柱状の建物がある。
かつてのウィーン総合病院の敷地内に建てられた五階建ての建物で、かつて精神病患者を隔離する施設として使われていた。

外観の様子(wikipediaより)

狂人の塔

建設を命じたのは時の皇帝ヨーゼフ二世。フランス王妃となった妹マリー・アントワネットを訪ねた際に社会福祉施設に関心を持ち、自国で行った改革の一環として、当時は犯罪者らと一緒に刑務所に入れられていた精神病患者を収容する施設とした。

1784年に完成した要塞のような建物の中央部は中庭になっていて、ドーナツ状の建物外周に沿って病室が並んでいる。全139室の病室に、200〜250人の患者が収容されていたようだ。
部屋には丈夫な木製のドアが付けられており、壁側には縦長の格子付きの窓があった。部屋の中にはベッドとトイレの他、拘束用の鉄の輪が据え付けられていたそうだ。
また、建物の上部には世界最古の避雷針の一つが設置されているという。
その後、人権意識や精神病研究の発展に伴い、19世紀中頃には閉鎖された。

現在はウィーン大学のキャンパスの一部となっており、病理・解剖学博物館として公開されている。見学時間は水曜日の10:00〜18:00、土曜日の10:00〜13:00のみらしい。
一階部分には病気の内臓などの標本が並んでいて、結構グロいとか。ガイドツアー(おそらくドイツ語)に参加すれば二階も見学可能らしい。

参考
Naturhistorisches Museum Wien – Narrenturm 公式サイト。ドイツ語。大した情報は出ていない。
病理・解剖学博物館(Narrenturm) ウィーン在住の日本語ガイドのブログ記事。

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