テッド・バンディこぼれ話その2 幽霊屋敷と最初の被害者の謎

アメリカで最も有名なシリアルキラーであるテッド・バンディ。7つの州で少なくとも30人の女性を殺害し、一度は逮捕されるも自らを弁護するというパフォーマンスで全米を騒然とさせた後、裁判所から脱走してさらに犯行を重ね、再度逮捕されて刑死後もその人気は衰えていない。最近もNetflixでドキュメンタリーが配信されたり映画が製作されたりしている。

軽く調べただけでも、テッド・バンディというのはとにかく興味深い話題がつきない人物である。(もう随分前だが)前回の記事では生物学的父親について書いたので、今回は幽霊騒ぎと彼の犯行に残る謎について触れる。

テッド・バンディ。少なくとも30人の女性を殺害した連続殺人犯。シリアルキラーという言葉は彼のために作られた。彼の人生と犯行についてはこちらの...
スポンサーリンク
レクタ大

テッド・バンディの幽霊

1989年1月24日、バンディはフロリダ州の刑務所で電気椅子により処刑された。以降、刑務所の処刑室には彼の幽霊が現れるという。

2001年、刑務所の警備員が明らかにしたところによると、バンディの幽霊は処刑の直後から姿を見せはじめたという。彼は電気椅子に座っていて、その顔には「見覚えのある笑み」を浮かべていたという。そして近づくと消えてしまったそうだ。幽霊は死刑囚が収監されているエリアにも現れており、目撃者に「私は君らを参らせた、そうだろ?」と軽口をたたいたそうだ。

あの笑み(Wikipediaより引用)

また、バンディの幽霊は彼が4人の女性に手をかけたフロリダ州立大学のカイ・オメガ寮や偽名で借りていたアパートなどでも目撃されている。もちろんバンディの霊と話したというサイキックも存在する。

さらに、バンディが幼少期を過ごしたワシントン州タコマの家でも幽霊騒動が起きている。過去の住人について知らずに引っ越してきた一家の娘の様子がおかしくなり、ドレッサーがひっくり返ったり電子機器が壊れたりしたという。ちなみに、この家でバンディが誰かを殺したという公式な記録はない。

問題の家(Daily Mailより引用)

一家は家を手放すことにし、売りに出すための改装中には窓のくもりや部屋の床のほこりをなぞって書かれた、助けを求めるようなメッセージが見つかったそうだ。なおこの家は1万ドルで売りに出したが、最終的に33万5千ドルで売れたという。

被害者の総数は? そして最初の犠牲者は?

バンディは有罪となった犯行についてはかなり雄弁に語っているのだが、その一方で、それ以外の事件にはあいまいな態度をとり続けた。かなりの数の余罪があるようなのは確かで、処刑の直前にもその存在をチラつかせて執行を先延ばしさせようとしていた。

では実際、バンディは何人殺したのか?2012年、バンディの弁護士だったジョン・ヘンリー・ブラウンは「彼は100人以上殺したと私に話した」と証言している。しかも、最初の被害者は男性だったという。彼の被害者は若くて美しい女性ばかりなので(本人もそういう女性を狙ったと証言している)、かなり意外な証言といえる。

バンディの最初の犯行は1974年とされているが、実際はもっと前から手を汚しているという話も尽きない。前述のタコマの家に住んでいた14歳の頃に近所に住む8歳の少女を殺害したという疑いもある。

シリアルキラーという言葉を生んだ稀代の殺人鬼テッド・バンディであるが、その最初の犯行がいつで、その被害者が誰だったのか、実はそんなこともわかっていないのだ。

参考
Psychology Today 英語
Daily Mail 英語
News.com.au 英語

スポンサーリンク
レクタ大