世界最大級の医学コレクションはフィラデルフィアの観光名所 ムター博物館

アメリカ・フィラデルフィアに有名な医学博物館がある。その名はムター博物館。年間で数万人もの人々が訪れるという観光名所でもある。

開館は1858年。博物館はフィラデルフィア外科医カレッジが運営しているが、その始まりは19世紀の外科医トーマス・デント・ムターのコレクションだ。なお、フィラデルフィア外科医カレッジの「カレッジ」とは「大学」ではなく「団体」を意味する。外科医らの情報交換を目的とした組織である。コレクションは医学研究・教育のためのものであるが、啓発を目的に一般にも広く開放されている。

看板はアインシュタインの脳

館内には世界各国から集めた骨格標本がずらりと並ぶほか、様々な病理標本の実物、レプリカ、医療器具などが収蔵されている。有名なものとしては19世紀の見世物小屋のスターでシャム双生児のチャン&エン・ブンカー兄弟の遺体から作られた石膏像やリンカーン大統領暗殺犯ジョン・ウィルクス・ブースの胸部組織の一部、全身が死蝋化した石鹸おばさん(ソープレディ)、ロボトミー手術に使われた器具などが挙げられる。

進行性骨化性線維異形成症のハリー・レイモンド・イーストラックの骨格標本もその一つだろう。この病気は全身の筋肉な腱、靭帯などが徐々に硬化して骨になってしまう。イーストラックは1973年に亡くなった患者の一人で、病気の解明を願って自らの体を献体した。博物館には彼の痛々しい骨格標本が残されている。

イーストラックの骨格標本(Wikipediaより引用)

ムター博物館の一番人気は、アインシュタインの脳の一部をスライドにした標本であろう。1955年に死去したアインシュタインは解剖ののちに火葬されたのだが、解剖学者トマス・ハーヴェイが遺族にすら無断で、密かにその脳を保存し、知人らに配布したのである。なお、その一部は日本にも存在するとされる。

アインシュタインの脳

開館は毎日10:00〜17:00。定休日はないようだが、クリスマスや正月は休館日となる模様なので公式サイトで要確認。入館料は大人18ドル、学生13ドル。

参考
Mütter Museum 公式サイト(英語)。画像はこちらから引用。
Wikipedia

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